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91.11.27（水）ＩＳＴＡＮＢＵＬ
フランクフルトには現地時間で朝の６：００頃到着。 ここでも乗継ぎだ。先は長い。朝早いので空港内の店もあいておらずしばらくぶらぶらした後やっと開いたレストランで時間をつぶす。
３時間待ちの後９：００発ＬＨ１０９０にてイスタンブールへ向う。所要時間は３時間の予定。さすがに疲れている。
定刻にイスタンブールに到着。ついに着いた。
結局大阪を離陸してから２５時間かかってやっと最初の目的地イスタンブールにたどりついた事となる。イスタンブール時間で１３：００時であった。
さてイスタンブールである。
街へ出ると疲れも忘れる。 バスはまずブルーモスク前の都市公園（戦車競技場の跡地との事）に着く。バスが着くや否や観光客目当ての売子がざーっと押寄せてきた。他の国と同じように子供達が多いがここのはたいへんひつこい。断っても相手にしなくても何度も何度もアッタクをかけてくる。建物を見る暇もなく攻撃してくるのだ。しばらくすると腹が立つが、その執拗なエネルギーにこちらが負けるのか、最後には丁重にお断りするようになった。
やっとの事でブルーモスクに入る。
スルタン・アフメット・ジャーミ - SULTAN AHMET CAMII - と言うそうだ。
中庭に入る入口アーチよりモスクのドームを見上げると、なんとも言えぬ感動に襲われた。見た事の無い物に最初に出会ったときに受けるそれに近いが、巨大なその構築物は周辺より中央にドーム群が盛上がり、何の乱れもない構成のもと岩山のように聳え立っていた。
中庭も中央に泉、周囲に回廊のある求心的な濃密な空間であり、いやでも気分を高揚させる。 そして靴を脱ぎ（モスクは全て靴を脱ぐ）内部へ。
内部は色鮮やかなモザイクの執拗なまでの集積である。綺麗すぎて（修復されている）時を重ねた風情は内部には感じられなかったが、豪快な一室大空間は素晴らしい。
しかし中庭と違い中心には何もない。正面の壁面がキリスト教の祭壇部に当るが、そこにもこれと言って顕著なしつらえがない。ただニッチがあるのみである。ドーム天井以外には合わせる焦点がなく、眼が移ろうような奇妙な感じだ。
（但しそのニッチは”ミフラーブ”- MIHARAB - と呼ばれ、メッカの方向を指し示す重要な物であると同時に、コーランの声を反響させて堂内に響きわたらせる役目も果すらしい）
建物の造りは全て中心へ向う求心性を持つのに、礼拝に関しては聖地メッカへの軸に支配されている少し不思議な感じのする礼拝堂である。 それならなぜバシリカのような造りにならなかったのか？
この疑問はイスタンブールのいろんなモスクを見ての共通の物である。 内部は曇っていたせいか思ったより暗い。しかしその暗さが宗教的精神を鼓舞させる。
その並びにあるアヤ・ソフィア - AYASOFYA(HAGIA SOPHIA) - に向う。 こちらはビザンチン帝国のキリスト教教会がモスクに転用されたもので中庭はなく、ブルーモスクほど頂点へ向う求心的な構成も顕著ではない。外壁も赤土の左官仕上げのままである。（ブルーモスクは石）
前室があり２階のギャラリーもある。内部は暗い。かなり暗い。 一部足場を組み修復中であったが、その内部は歴史建造物にふさわしく、時の蓄積を十分感じさせる。
その暗い中ドームを仰ぎ見ると千数百年の月日が流れてくるようだ。 学校の教科書によく出てきたあのアヤ・ソフィアに今自分がいると思うと興奮してくる。
アヤ・ソフィアの後、もう暗くなっていたが、道向いの地下宮殿にはいる。知っていなければ見過してしまうところだ。 ここもあっと驚く空間が待ちかまえていた。
地上より８ｍ潜った地下に約６ｍグリッドで石の柱が平面７０ｍ×１４０ｍの範囲を埋め尽している。ドリス、コリント、様々な柱頭を寄せ集めた、さながら石柱の森である。空（天井）は煉瓦のアーチ。自然光のいっさい入らないこのような空間を体験したのは初めてだ。
この日は視察初日という事もあり、ホテルで皆で食事をする。 宿泊したホテルのすぐとなりにベラパレスホテルがあり、食後に訪れる。 ちょうどファッションショーをやっており美女を見ながらのシャンペンは良かった。その後ガラタ塔でベリーダンスを楽しむ。ここからイスタンブールの夜景を楽しみたかったが、あいにくの雨。
ショーは１ドリンク＋フルーツで９０，０００Ｌｉｒ／一人。（２，７００円）女性のベリーの他、少しロシア的な民族ダンスが加わる１時間くらいのものであった。これでやっとホテルで眠れる事となる。
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