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91.12.02(月) FEZ

いよいよフェズの初日。やっと晴れ、天気もよし。 目指すは世界最大の迷路であり、近代という時代から取残された様なメディナ地区だ。
フェズのメディナは二つの地区に分れている。 古くから形成された旧”旧市街”とでも言うべくフェズ・エル・バリ - FEZ EL BALI - 地区(6世紀頃?)と、旧”新市街”のフェズ・ジュディド - FEZ JDID - 地区(14世紀頃?)である。 地形状は BALI は谷に、JDID は丘に広がるが、規模的には BALI が圧倒的で JDID の5倍程度ある。今回の視察は全て BALI 地区であり、JDID地区には足を踏み入れていない。
BALI に入る前、南から街全体を俯瞰する事ができた。 しばし言葉を失う。これだけ集積されると迫力がある、と言うより感動的だ。東南のフツーの門 - BAB FTOUH - より BALI に入る。地図とコンパスを持ってさぁ散策だ。

メディナの中は基本的に車は入れないが車が往来できる幹線道路がいくつかはある。その道では迷う事はない。 しかしその幹線道路を右へ曲り、いよいよメディナの雰囲気だと思う当りから道に迷い込む。 と言うより地図で確認できないのだ。地図がどこまで正確なのかはわからないが、それでも主要建物(モスクにメドレッサ)がプロットしてあるそれを信じ目印にするしかない。しかし建物には表札が出てるわけでもないのでガイドにその都度その建物の名前を聞くしかない。遠くの山でも見えるのならまだいいが、視界は開かない。 道幅は1,500〜2,500mm程度。道は続くも、ある部分はピロティ、ある部分はパーゴラ、そしていきなり陽光が差込み、いきなり薄暗い通路となる。道の各所には色鮮やかなモザイクタイルで飾られた共同水飲み場があり子供がはしゃいでいたり、何の予感もなく突然大木のある小広場が現れたりする。まさに盛りだくさんの迷路空間である。遊園地に入った子供のような興奮と共に道空間のシークエンスを楽しむ事ができる。

この迷路的な空間は、夏の厳しい陽射しをいかに遮るかという風土の要請と、他者の侵略からいかに守るかと言う時代の要請によって形造られたと推測できるが、我々にとってはなんとも素晴らしいものだ。 街の中心はキャラウィン・モスク一帯の様で、その辺りでは店も多く人また人で混み合っている。何しろ大変な人だ。地下鉄のラッシュアワーの様な人混みにさらにロバがたくさんの荷物を背負いながら割って入ってくる。人を避け、ロバを避け、商品を避けての行進である。 角を曲ればコンパスで方向を確認し、要所では地図を広げ場所を確認しながら風景を見、ひつこい物売りをけちらし、写真を撮りながら皆にはぐれない様に進まなければならない。たいへん忙しいのだ。 物売りは本当にひつこい。いったん見えなくなったかと思えば別の場所で同じ奴が売りにくる。この迷路では彼らから逃れる事はできない。 まともに相手すればとても周りを見ている余裕はない。

街の主要な建物はモスクにメドレッサだ。 モスクには入れない。イスタンブールと違いモロッコでは異教徒はモスクに入れないのだ。そしてモスクの造りはイスタンブールとは全く異なる。 中に入っていないのでなんとも言えないが、階高の高い平屋建で内部は柱が建並ぶだけのようだ。宗教建築として特化されているのはミナレットだけで、岩山のように聳えるモスクはどこにもない。 なぜここまで違うのだろう。未だに解消されない疑問である。

アタリーン・メドレッサ - ATTARINE MEDERSA - とブーイナニア・メドレッサ - BOU INANIA MEDERSA - を見学する。 どちらも道路に面した装飾が彫込まれた木の扉をくぐれば小さな前室があり、中庭に誘導される。中庭の壁面は全面装飾されている。 床はモザイクタイル(一部大理石もある)、壁面も下から順に、モザイク、プラスター、木板と、素材は変れど余すところ無く彫込にて装飾されている。(話によるとプラスターの彫込は”型”があるらしい) 面の凹凸はさほど無くどちらかと言うとプレーンな壁面であり、レリーフの様な彫込で表情は柔らかい。ATTARINE の方が規模も小さく繊細である。BOU INANIA は少し骨太だ。

BALI遠景。
後方丘の上がJDID地区

 

BALI内部

 

Attarine Medersa

 

Bou Inania Medersa

 

 

 

 

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Last Update 00.06.17