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91.12.08(日) BARCELONA つづき
まずは磯崎さん。感動はないが、うまくまとめてあるという感じ。当初のトップライトが点在し、波打つような屋根が掛かった空間を見たかったような気がする。

丘を北方向に下って行ったところにあのミースのバルセロナパヴィリオンが復元されているのでそちらに廻る。
それはカルレス・ブイガス広場の西隣に、かわいそうなくらいの敷地に建っていた。もっと他に場所があったろうにと残念である。
しかしレプリカと言えど、素晴らしいものだ。
均質空間のミースの前に透明な光の産出者ミースがいた。

パヴィリオン内部は決して均質ではない。壁の位置、大きさ、屋根の高さ、出の寸法、柱のディテール、開口部の位置、大きさ、直接光、反射光などが綿密に計算され、ある部分をいじればその影響が全てに及んでしまう完璧とも言えるデザインだ。
空間はある時は内部に、そしてある時は外部に流れていく。
淀みがなく、スムースだ。 その流れを追うように歩いてみる。
小さな空間に新鮮なショットとシークエンスが溢れている。 水平と垂直が生み出す秩序。流れるような自由な空間。内と外の連続性。建築の豊かさを純粋幾何学に内在するポテンシャルやファサードのような表層操作に求めるのではなく、物は抽象に、空間は透明な光に還元する事で獲得しようとした一つの成果が確かめられる。 生き生きとしたモダニズムが目指していた空間を理解する格好の教材と言えよう。

地下鉄でランブラス - RAMBLAS - へ向う。BARCELONA の旧市街地を見て廻ろうと言うわけだ。南端、港近くに建つコロンブスの塔に上がりまずは街を俯瞰。あいにくの曇空で視界は遠くまで広がらないが、市内の主要な物は大体見渡せる。上から見ればカテドラルの塔が突出している。SAGRADA FAMILIA はうっすらとしか見えない。

BARCELONA の街はランブラス通りを真ん中にしてゴチック地区 - BARRIO GOTICO - とチノー地区 - BARRIO CHIN - が合わさった旧市街地と、その周囲のグリッドパターン状に道路が整備された拡張地区とに大別される。(現在は更にその外周が新市街地として整備されている) 拡張地区のグリッドモデュールは400mが基本とされ、それが又3分割されている。よって1ブロックは133m角となる。 CASA BATOLLO や CASA MILA 、SAGRADA FAMILIA などは拡張地区の1画にあるが、市役所やカテドラルと言った主要施設はゴチック地区にある。

地図や航空写真でその様は一目瞭然となるが、このゴチック地区が面白い。(チノー地区は今犯罪の巣と言われ観光客は入らない方がよい、とはJTBの優秀添乗員梶村女史のアドバイス) 車は通るがすれ違いができない程度の巾を持つ道路が迷路状にめぐらされ、光と影の空間を造っている。その中にアパルトマンであろうか、意匠に凝ったバルコンや出窓が道路に突出している。影の部分はメディナとは違い、CHICAGO のビルの谷間にも似て、少々恐い。

昼食はランブラス通りに面したマクドナルド。なんせ金がないのだ。
市役所の前を抜け、カテドラルへ。 カテドラル周辺はみやげ物屋の露店がとりまき、賑やかであった。休日という事で土地の人たちも集って来ているのであろう。カテドラル前の広場はこちらもクリスマス用品の露店が全面に建並び、人でごった返していた。
18:00(正確には5分前)になるとカテドラルが一斉にライトアップされた。クリスマスを迎えようとしている街の雰囲気はなんとも良いものだ。わが国のように単なるお祭ではなく、生活に密着している感じがする。 このカテドラルは私に初めてゴチック建築の良さを教えてくれた物だ。 垂直線が強調されたインテリアは装飾も控えめで、純粋に建築の力だけで神を賛美しようとしている。祭壇部の放射線状のリブボールトや、たて長、ハイサイドの開口部からステンドガラスを通して射込んでくる光は美しい。光りに満ちた歓喜の空間とでも言えよう。
この日は皆でパエリアを食べながら、ヨーロッパ最後の夜を過す。

Barcelona Pavilon

 

 

 

コロンブスの塔より
カテドラル遠望

 

 

 

カテドラル内陣上部

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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Last Update 00.06.17