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91.12.07(土) BARCELONA

実は昨日でイスラム視察は終了している。BARCELONA はおまけのようなもののこちらも15年ぶりという事もあり、ガウディ - ANTONIO GAUDI- がどうなっているか楽しみである。よって再度ガウディを一通り見る事となる。

まず昨晩と同じルートでグラシア通りにある CASA BATOLLO を見学。閉っており内部は見れない。(グエル邸 - PALACIO GUELL -にある事務所へ先に行き許可をもらえばいいそうだが、あいにくの休み)
外部は写真を撮りだしたら切りがないほどである。モザイク破片模様張りとでも言える外壁、魚の鱗仕様の屋根(と言うかパラペット)、人骨風磨き仕上げの柱、スティール仮面状立体加工の上塗装仕上げの手摺(15年前は黒色塗装であったが今は白。なんでも建設当時は白だったのでそれに戻したそうだ。)など、など。 ケーキの様なカサ・アマトリエールと合わせて一体どのくらいの人がカメラに収めたのであろう。グラシア通りというメインストリートに面した格好の被写体であろう。

そういう意味では CASA MILA も負けてはいない。 BATOLLO より少し北の反対側にある。うねる壁面、海藻のような手摺、宇宙人が上から見おろしているような屋上突起物、あるいは巨大な生命体。いかようにも形容できそうなこの建物も衝撃的だ。
ここでは1時間おき毎に屋上を見学できるティケットを1階中庭で配っている。無料。我々は12:00分をもらい、時間があるのでタクシーでPALACIO GUELL へ急ぐ。 (現地語ではパラオ・グエルに発音が近いらしく、パラシオ・グエルと言ったら PARQUE GUELL (グエル公園)に間違われた) 現在は博物館として使われているこの建物は閉っておりファサードのみ見学。初期の作品で表情は硬い。基本的にはシンメトリーを意識した構成で屋上の排気塔や扉、面格子のスティールワークでいわゆるガウディらしさが出ている。力強く跳ね出された2階のあつかいに興味を持った。

CASA MILA に戻り、屋上に上がる。こちらの芸大生のような雰囲気の若い女の子が案内してくれる。英語班、スペイン語班のように言語でグループ分けされる。今も人が住んでいるのでエレベーターは使えず、階段で登る。最上階(屋根裏部屋?)は現在修復中。薄いレンガのリブボールトがそのまま見えている。外観とは対照的な白いプレーンなインテリアだ。
屋上の第一印象は賑やかな遊園地。屋根面は小さく分割され、階段にて様々なレベルで連結されている。フラットな屋根はどこにもない。 4本の階段塔と多くの排気塔が建並び、階段を上がり降りするたびにいろんな人に出くわし驚かされるような感じだ。 階段塔は頭に冠をかぶり、セラミックや石の破片がちりばめられたマントを覆った貴族、排気塔は仮面をかぶった衛兵といった風情で、さながら仮装舞踏会のようだ。

二つの中庭があり、最上階ではそれに面して庇のある小さな開口部がランダムに並んでいるが、こちらから覗くと言うより逆に覗かれてるという感じだ。そう、常に誰かに覗かれ監視されてるという、何か奇妙な緊張感が生ずる屋上空間だ。 デパートの屋上のように遊技施設を装備しなくても、建築だけで充分子供や大人までもが遊べ、楽しめるものにできるのだと勇気づけられるような気持だ。

Casa Batollo 1991

 

Casa Batollo 1976

 

Casa Mila 屋上

 

Casa Mila 中庭最上階

 

 

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Last Update 00.06.17