90.06.24:NewYork-1
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90.06.26:NewYork-3
90.06.26:NewYork-4

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再びクライスラーを見上げながら、繁栄、好景気のもとではやはり禁欲的な表現は受け入れられず、このような享楽的な方向へ向かうのかと一人思いながら、フォード財団ビルへと足を進める。
近代建築の有名な事例の一つ。
「大胆な構想を実現したパイオニアとしての建物には、欠点を補うには余りある瑞々しい魅力に溢れている。」とは香山寿夫氏の言。
そのアトリウムに入ると、静寂でダイナミックな空間が広がり、外部の喧噪から逃れてまさに別 世界に入ったようだ。北と南の道路の高低差をつなぎ、オフィススペースをショウウィンドウ化したようなその空間は単なる巨大な吹き抜けとしてのアトリウムとは明らかに異なる。

この日の夜はブロードウェイにて”レ.ミゼラブル”の観劇。 その正統で古典的な構成のミュージカルを半ば居眠りをするも楽しむ。

90.06.26(火) N.Y

本日はまずバッテリーパークを見る。
行った日が悪いのか、行った時間帯が悪いのか、そこは人影もまばらで寒々しい悪印象から始まった。
取り込んだハーバーには魅力がなく、ハドソン川沿いのプロムナードも川縁の快適さはあるももの、もっと計画(おもに親水性の獲得)の仕方があるはずだと思われたりした。さらには大阪駅前再開発のやりきれなさを思い起こしながら、一つウィンターガーデンのインテリア、床、ベンチ、植樹の扱いにほっとした次第である。
その後このバッテリーパークの開発を手がけたエクスタットのオフィスを訪問する。1965年からの開発の経過の説明に興味深いものを覚えたが、出来上がったものへの言及にあっては、彼個人の口調も何か歯切れの悪いものに感じられたのは私だけであろうか。
その中で彼が強調したのは”パブリック性の創出”であった。 その実現のためのダウンタウンの街の構造の分析、各建物の調査分析のスタディの説明は、彼自身を正当化させようとしているように思われた。



Chrysler & 425
Rexington Ave.




Battery Park Winter
Garden



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