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■ USA '90  日記

西宮マリーナシティ協議会の計らいで、アメリカの土をまた踏むこととなった。視察目的はウォターフロントの事例を探ることのようだ。 個人的には4年ぶりであり、再度ニューヨークに行けることを楽しみとしていた。以下はその2週間における徒然なるままの日記である。

90.06.24(日)  日本

日曜日の朝豊中の大阪空港へ集合。 リュクサックしか持ち合わせていなかったので、今回のために新しいスーツケースを購入したが空港で同じデザインのものが多く見受けられ少なからず落胆する。
大阪からいったん成田へ行き、あわただしくN.Y行きJAL006便に乗換。成田からN.Yまでノンストップで12時間25分の飛行時間予定。エグゼクティヴシートのおかげでゆったりと過ごす。さっそく空港で渡された視察予定地の資料に順に眼を通 す。

90.06.24(日) N.Y

11:51AM、J.F.ケネディ空港に到着。何事もなく通関、入国。
外へ出るとやはり空気が違う。と思うのは私だけであろうか。
サーリネンのTWAターミナルビルが見える。当然そこを訪れるものと思いきや、われわれを乗せたバスは無情にもサーリネンの廻りを一巡するのみで空港をはなれ、マンハッタンへ向かう。
イーストリバーに近づくにつれ徐々にマンハッタンのスカイラインが視界にはいってくる。この光景はいつも(と言っても二度目だが)刺激的で感動的だ。思わす身体が震える。

マンハッタンではしばらくのバスによる市内観光の後、ホテルRIHGA ROYALに到着。さっそく近代美術館へ向かう。そこで思いがけず知人に遭遇。こういう事もあるのかと思いながら、同業者の行くところはや はり同じと納得し、しばらくアッパータウンをぶらつく。
ミースのシーグラムビル、サーリネンのCBSビル、SOMのレバーハウス、AT&T、シティコープ、トランプタワー、IBM、さらにはヤーン、ジョンソン、KPF、ケビンローチなどによる新しいビル。
この界隈には有名な建物が比較的かたまって建っている。

それらの狭間を忙しく巡りながらやはりミースがいちばん光輝いているなと思いながら、彼が描いた1920頃の摩天楼のスケッチを思い出す。そこに描かれたガラス張りのシームレスな皮膜は、今やあちらこちらに実現し、外装デザインはますます多様な展開を見せていた。(後述の”外装デザインの潮流”参照) その夜、ガイドお勧めのステーキハウスで夕食。まずさと疲労で半分も食えず。その見返りというのもなんだが、エンパイアステートよりの夜景は、日曜でオフィスからの明かりが少ないとはいえ美しく、しばし言葉を忘れ、見入るのみであった。



N.Y from Hudson


750 Rexington Ave.
(by Jahn)


Trump tower
(by Connel)


Seagrum(by Mies)

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