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20.04:桜 good、コロナ no good

ゴーストタウン

それはまるで映画やドラマを見るようだった。ベニスのサン・マルコ広場、ニューヨークのタイムズスクエア、パリの街路カフェ、人っこ一人いない光景に恐怖を覚えた。
covid−19のニュースは本当にショッキングで恐ろしい光景を映し出した。
言うまでもなくその3っつの場所はそこに住む人のみならず世界中から観光客が押し寄せる都市の名所であり、広場や街路に面する建築物と一体となって人が集まる都市の魅力を思う存分発信させてきた場所である。

人のいない都市というのはそもそも矛盾している。
人はまずどこか良さそうなところに住まいを構え自分の営みを始める。静かで他から干渉されない一軒家のようなところに、徐々に周りでも人が住むようになり、やがて多くの人や物が行き交う都市となる。

つまり人が集まるところが都市であり、共に集い時を過ごすため、住まい以外の建築物や広場や街路が整備され、共同の作法が生まれ、都市の歴史を造ってきた。

炭鉱など特定の産業を背景に生まれ(そして消え)た処もあるが、結局は人がいなくなれば都市は廃れ消滅する。

奇しくもこのウイルス騒ぎの渦中に3.11がまた巡ってきたが、今回の要因は、あのような超越的な力ではなく、今やグローバルな広がりの中で共に住む作法のようなもの、その未熟さにあるように思いました。
世界に確かにつながっていると思いました。

20.04.01