25.10:やっと秋を感じるようになりました。
プロポーザル
先日本屋に立ち寄るとふとある書籍が眼に入りました。タイトルは「分析 建築コンペ・プロポーザル」ーなぜあのプレボが選ばれたのか?ーです。
確かにそんな理由が分かれば是非とも知りたい、とばかりにしばらく立ち読みさせていただいた。
最初の事例は延岡駅の乾久美子氏のプレゼンボード。
当時雑誌で見ていましたが改めて切り口鋭い肝の据わった提案だと思いました。時代とともに大きくなる建築の公共性というテーマの要点が見やすく簡潔に整理され、そこに込められた建築家の覚悟も伝わってきて、この人とともにプロジェクトを進めたいという気持ちが分かるように思いました。
書籍はそれを含めて全部で10プロジェクト掲載され、以降はプロポと言えばすぐイメージできるようなグラフィカルなパネルが並んでいました。
パラパラと急いで目を通しただけですがやはり関西の二つのプロジェクトが印象的でした。
まず中之島図書館。
あのタテヨコ上下に光が交錯する立体街路のような空間イメージは最初のパネルから的確に表現されていたと感じました。瑞々しく眩しいパネルで、パネルの緻密度で言えば他社案の方が上回っていた気もしますが、提示された建築空間の魅力が伝わってくるプレゼンテーションで、プロポ以前の建築コンペの雰囲気も感じました。
次は京都市立芸術大学。
これには舌を巻きました。規模が大きくその分パネル数も多いのですが、全てが例外なくビッシリ表現されており、その緻密さ、完成度に圧倒されました。
今や大学の役割もますます社会性が増し、また京都駅前の立地からもそのあり方が多方面から検討された結果だろうと、内容の理解が追いついてませんが推測できました。
結局部分的にしか見れてないのですが建築の可能性を改めて感じる書籍で、逆に、選ばれるためにはやはりここまでやらないといけないのか、と少し気落ちもするけど、意外と気分良くそこを後にしました。
25.10.02 |