24.12:師走です、早いです。

京都モダン建築祭

大阪、京都、神戸と毎年秋に行われる建築祭、今年は京都に行ってきました。
普段入れない見れない文化財建築や名建築が見れると今年も大人気の模様。案内を見てこれ行きたい、と思うものは抽選が多く費用もそれなりにかかるので、パスポート(それでも¥3500)で西陣、御所西エリアを廻ってきました。
印象に残ったのは二つ。

まずは聖アグネス教会。
どっしり重厚なレンガが積まれた外観に、簡素で端正な木組みで覆われた内観の対比が印象的だった。
ここは日本聖公会のチャペルと同時に平安女学院のチャペルとして現役で使われているらしい。
木の架構は150〜200角程度であろうか、いわゆる小径の角材が整然と折り目正しく組まれるが、隅部の添木がR型や装飾的に加工され補強を兼ねながら優美な表情が備わってます。またクロス型交差部も斜材の組み方が新鮮で大変美しい木の架構です。
リーフレットに1898年の創建時と1930年ごろの昭和初期の外観写真が載せられているが、長きにわたって手を入れられ使われてきた建物の価値がひしひしと伝わる建築でした。

次は堀川団地。
戦後日本の住宅の課題に答え1950年から建設が始まった住宅供給公社の集合住宅(1階が店舗で2,3階が住戸)である。一般的なRC建物と同じく築30年くらいから老朽化が始まり幾度かの経緯を辿り2020年に最新のリノベーションが行われたようです。
RC3階建ての棟は全部で6つあり川沿いに低く長く連なるさまは、まさに流れの景観を創っており、昨今の街の風景からすると大変新鮮で好ましく映りました。京都という規制のある街だからこそ出来たのかもしれないが、人が集まりそこに住むということから始まり、街と呼応し景観が形づくられ、また人が集まってくる、そのような複合的な街の魅力を感じました。

今年もこれで終わりです。毎年とりとめのない内容で進歩があまりありませんが読んでいただいてる方誠にありがとうございます。来年も気が向いたら覗いてみてください。
みなさま良いお年を。
24.12.02