21.12:もう12月、今年は地に足が着いてなかったと反省。

木の塊

早くも12月に入り寒い日とともに慌ただしさがやってきました。
少し古いニュースになりますが奈良の興福寺の五重の塔が来年から大修理に入るらしくこの秋に(次回は来年3月予定)1階部分が特別公開され、東西南北4方向のご仏像と床下心柱の礎石が見れるというので先月行って参りました。

私は仏教やご仏像は全くの門外漢でして興味は心柱の足元と塔の内部でした。どちらも想像通りだったのですが、いつも書くようにやはり実際を見るのは違います。

結局一番感心したのは木の塊だったということでした。
不勉強で恥ずかしいのですが塔は仏塔として「供養を積む」に由来するらしい。心礎に仏様のご遺骨を納めてるとも聞きますが、もともとインテリアは意識されない建築物だったと思われます。

その代わり木材が縦横斜めに執拗なエネルギーで組み合わさっています。それは優雅で装飾的な組物とは正反対に、太くて力強く生命感溢れるような大きな木の塊でした。
今まで何気なく目にしてきた塔ですがこの日はこの組んで積み上げていくというエネルギーにただただ圧倒され、この生命感が次の時代の人々に伝わり、残していくという意思に繋がってるのだと思いました。建築の持つ大きな魅力、力だと思います。

21.12.02
*今年もこれが最後の投稿です。いつもお読みいただきありがとうございます。毎年、来年はさらにレベルアップを、と思っておりますが皆様のご判断はいかがでしょうか?お時間ありましたらまた覗いてください。良いお年を!