18.03:また大幅に遅れてしまいました、すみません。

松尾ビル

先日神戸元町の松尾ビル(旧小橋屋呉服店神戸支店)の見学会に参加してきました。外壁のリニューアル、特にスチールサッシの改修工事が終わったので企画された見学会です。

このビルは1925年竣工でいわゆる消えていく「近代建築」の一つでした。それを知人のヘリテージマネージャーであるT女史の尽力で2014年に登録文化財に指定されさらに今回の改修により「現役」として息を吹き返した、勝手な見方ですがそのように思います。

 

このビルの特徴はアーチ窓と波打つ外観意匠です。特にアーチ窓には当時のスチールサッシがはめ込まれ(一部アルミに改修されてますが)今回改修によりオリジナルが復元されてます。
予算の都合により必要最小限の改修だったようですがポイントを絞った内容は大変地味ですが玄人好みで渋いです。
中に入ると映画などで見るアコーデイオンドアのエレベーターやコツコツ響く木の無垢板の階段やアーチのある木製扉など雰囲気満載です。何より階高が高いのが良く、改修をきっかけに入居申し込みも増えたようです。

こういう一見小さく見える努力が、地域の建物を繋ぎ時を繋ぐ大きな役割を果たすのだと改めて思いました。

18.03.19