16.11:寒くなってきました

切り売り

いま暗雲たる気持ちでいます。やり場のない怒りと言って良いかも知れません。
先日生駒に住宅用に売り出している物件を見に行きました。
場所を特定できないので分かりにくいと思いますが、、そこは近隣公園に隣接して段々に造成された地盤面と自然の斜面が残るさして大きくない区画ですが、大木が育ち、静かで落ち着いた上品な住環境が大変魅力的な場所でした。
その1画が売りに出されてたのですが、取り寄せた資料を見て愕然。
斜面地で上と下で道路に接しているが、上からは段差もありアクセスはなく、下の道路より4m幅員の進入路で3軒が同居している。その中の一番奥の1軒が売り物件。
陽射しが注ぎ大木の木漏れ日の中この時期少し肌寒いけど心地良さそうな風が通る。
現状はどうも所有者がファミリー同士のようで4m進入路を共用して車のアクセスに利用しているが資料によるとそれをタテに半分に割り、下の公道に接道2mで売りに出されている。しかも形状が単なるL型ではなく複雑なジグザグ形状なのにである。
なるほど上の段に道路があるからか、と思っていたが、よくよく資料を見てみると上の段との間に新たな境界線が。つまり上は上で別敷地で売られるのかもしれません。あくまで勝手な推測ですが、もしそうならこんなにいい環境が切り刻まれてしまいます。
もちろん売主には事情がある。現実は厳しい。利潤を得る事が最優先される。そんな声も聞こえてきます。
古民家が注目を浴びリフォームやリノベに新しい価値が見いだされるのは、費用を抑えることもさることながら、もうこれ以上壊さない、引き継いで現在の環境を育てて行こう、という意志も大きいはずです。
いろんな新しい視点での業態が出てくる中、良好な住環境を造り、繋げ、育てて行くことが共通の接点になっていって欲しいと思う体験でした。

16.11.08