15.02:何かがおかしい?

不満と反省

先日我が事務所で使ってるCADソフトのバージョンアップ案内がきた。もう驚かないけど1ライセンスで30万を超える。
こういうときに日頃感じてるIT界への不満が思い出したようにわき上がる。
もう常識化してしまったようなOSとAppの関係。新しいOSをワクワクしてインストールしたら思いがけず大事なアプリが動かない、それもとても高価なものが。
また何十万もするパソコンでもどうやら5年で潰れるようにできてるらしく・・・これは多分に偏見かもしれませんが・・・新調したとしても新しい機械には古いOSはインストールできず、CADなど主要なアプリを使うためには自ずと総替えになる。
そんな馬鹿な、と今まで幾度も思ったけどそういう仕組みらしい。古いと言ってもまだ5年、まだまだ役に立つのに捨てられる、もうちょっと考えて欲しいハイテクの世界。

かたや我々建築含めてもの造りの世界。建設や製作過程はもちろんハイテク化、IT化していると言えどもっと誠実ではないか。
先日もウェグナーを思い起こす良い椅子が眼についた。家具職人が丁寧に一つ一つ作るヒノキの椅子で値段は10万。
でもこれは一生使えるだろう。
ソフトプログラムの開発には我々には想像もつかない手間ひまがかかってるのだろうが、コピペすればもう一つ作れるし、プログラムの少しの部分を書き換えれば新しい機械やOSに対応させるのは可能ではないのか?と素人は思ってしまう。
かたや職人の椅子は型ができてると言えど新たに一つ一つ手間暇かけてつくりあげる。3Dプリンターが発達したとしても職人の手には叶わないだろう。
と、思ってしまうところが時代遅れのローテクと言うのかもしれないけどこちら側にいることが少々誇らしくもある。
ところが、ここで思わず頭に浮かんだ、2,30年で解体される建物が。
ひょっとしたら我々も同じことをやっているのか?しかもバージョンアップもしないで元から捨てているのに等しいではないか。
なんだか不満が反省になって来た・・・

*今月はフラフラとした独り言になってしまいました、スミマセン

15.02.03