14.04:思わぬ機会に恵まれました

お伊勢参り

20年ごとの式年遷宮。伊勢神宮では内宮外宮とも昨年10月に遷御が行われ、建築を生業とする身にとってこのお社建設を一度見てみたい、いやそれが無理でも一度垣根を越え境内に入ってみたいものだと常々思っておりました。
みなさんはご存知でしたか?
遷宮が終わったあと6ヶ月間のみ旧社への入場が許されることを。
今迄そのことを知らず、先日たまたまその情報を得て急いで行って参りました。20年に一度のチャンス、次を考える余裕はありません。
手続きを簡単に言えば、最初に神楽殿に立ち寄り、遷宮の寄付金をします。これはいくらでも良いみたいですが単位は「千円」です。(ちなみに私は数字の1を書き込みました)するとお礼のカードをもらい、それが内宮外宮の垣根内での参拝券となってます。



旧社に入れたのは今年は外宮だけでしたが、垣根内参拝の後の帰り道が内宮外宮とも新旧の建物周囲を通るルートになっており外宮だけ境内に入ることができたのです。
それは新旧20年の隔たりを見る大変興味深いものでした。
待望の旧外宮に足を踏み入れるとやはり全くの別世界へ入った感覚です。神社共通かもしれませんが大木の木立の中、多くの参拝客が周りにはいるのですが、静寂の中特別な精神を感じる気がします。

 

しかし建築物は思った以上に朽ちてました。茅葺き屋根も木の部材も全くメンテナンスしていない感じで、20年で新築するとしてもこういう場所では考えられません。不思議です。
勝手な憶測ですが、聖なる社にお住まいの時は手を付けられないのでしょうか?そうなら少し合点がいきますが。
上屋が朽ちようとも質素にそこにおられる感じ。浅はかな推測で正解でなくてもそういうことにしておこうと思いました。
貴重な体験でした。

14.04.03