08.09:驚きの工法です
だるま落とし
少し前の日経アーキに紹介された「だるま落とし工法」、正確には鹿島建設の旧鹿島本社ビルに採用された「KC&D :カットエンドダウン工法」には正直驚かされた。
話題の工法なのでそれまでにも新聞やテレビでも報道されてたらしいが、恥ずかしながら知らず、とにかく見たいと鹿島の知人に連絡するも、時既に遅し、で結局最後の頭だけ残る光景を見てきました。
左棟のペントハウスだけ残ってました:08.08.01撮影
確か設計は鹿島時代の岡田新一さん(違ってたらスミマセン)で白い端正な、いかにもラーメンと言ったツインの建物は、赤坂見附のランドマークのような存在で学生の頃はまぶしく輝いていました。
その後も事あるたびに眼に入っていたのですが、先日の日経アーキの写真を見てびっくり。
建物が解体されてると言うより、CG写真と見間違う現実がアートのように映ったのです。友人が「とてもシュール」と言ってましたが、頭だけ残る姿を前にして、見るたび建物が低く下がっていく様はまさしくシュールだったろうな、と、この大きなパフォーマンスを見逃してしまった悔しさを感じてしまいました。
ああ、見たかった。
*注釈として
カットエンドダウン工法とは建物を上から解体するのではなく足下地上階から解体する工法です。ジャッキで仮支えしながら柱を切断し1層ずつ落とし込んでいくのですが、仮囲いで足下が隠れているため、道路からは全く解体のイメージは無く無傷のまま建物がずん、ずんと下がっていくので「だるま落し」の呼び名がついたと思われます。
08.09.03(08.09.18加筆) |