08.06:日経アーキ08-5-26より
15人の提言
先日の日経アーキに建築以外の分野の方々から建築と社会をつなぐ提言を聞くと言う特集が掲載されていた。
個人的には1戸建て住宅の設計を始めた時にそのクライアントとの認識のずれに愕然とし、それからこのギャップをどのように縮めていけばいいのか悪戦苦闘が続いており興味深く読みました。
15人の錚々たるメンバーの気になる、あるいは勇気づけられる一言を抜粋しますと(文面は私の独断で短めにまとめており全くその通りではありませんのでご了解下さい)
渡辺美樹氏(ワタミ代表)
外食産業ではコストダウンの理由をきちんと説明するのが当たり前。ところが建設業界は100円のものを80円にして欲しいと言っただけで80円になる。
内田樹氏(思想家、神戸女子大教授)
建築が流通の価値だけで意味付けられてる現実がある。建築の価値はもっと深みのあるもので、数値で表すことができないところに潜んでいる。
種田陽平氏(美術監督)
現在の建築界は同じようなものばかり建てている。
竹井隆人(政治学者)
(建築界で言うコミュニテイと実際社会で有効な共同性との違いを指摘した上で)
コミュニテイの追求よりも純粋に建築の美を追求した方が人々の共同性を誘発するのではないか。
亀井誠一氏(カーサブルータス編集長)
建築業界の方たちはどうも視野が狭いイメージがあります。大衆とのつながりを考えていないように見えますね。特に日本の大手の人たちは閉じた世界にいるような印象があります。
岡田斗司氏(作家、評論家)
今建っている建築の評価は業界内だけのバリューでしかない。本当にすごいものは誰が見てもわかりあらゆる業界に影響を与える。そうなっていないということは社会全体の話にはなっていないということ。
佐藤優氏(起訴休職外務事務官)
ロシアでは建築は哲学であり芸術である。建設業に携わる人はとても誇り高い。しかし日本にいると建築の顔が見えない。ものをつくることの大切さ、そう言う仕事をする人への尊敬の気持ちは国がきちんと称号を与えることでつくっていかなければ駄目だ。
横山禎徳氏(社会システムデザイナー)
アーキテクトとはそもそも技術の総合者。
全く私の独断で抜粋した個人的なメモになってしまい恐縮ですが、その他いろいろな方が含蓄深い提言を述べられてます。
みなさまはどのように感じられますか?
08.06.01 |