■ MAE today

この欄には当研究所の近況や、今思うことなどを概ね1回/月のペースで気ままに書いていこうと思っています。どうぞお気軽にお読みください。 

07.08:涼しい話題でなく恐縮です

公と私

公共建築であろうと私有地に立てる小さな個人住宅であろうと、ある建物が立ち上がればその建物を利用する人以外に廻りに住む人や道行く人に対しても何らかの影響を与え、未来に亘ってその場所の環境を受け持っていくパブリックな存在となる。
今までも幾度か述べて来たように、どんな建物でも程度の差はあるけれどそういう公共性を担うものであり、そのことが建築を利潤を求めるだけの経済活動から峻別する認識になっていると思うのです。
公共と言えばついつい役所や行政の仕事として思い浮かべてしまいますが昨今の現況はどうでしょうか。
木陰で休める道路は確かにあるがまだまだ少ない。それよりあのビルの一角の方がベンチもありずっと気持ちがいい。
コミュニテイセンターなる立派な建物はあるけれどいろんな人とコミュニケイトすると言うより冷房設備に涼みにいくだけで、Aさん宅の離れの方がいろんな人と出会え新しい交流が始まる。
少し極端な言回しをしましたが、今や現実の公共性を担っているのは「官」ではなく多くの「民」であると言う指摘を最近耳にする事が多く、そう言われれば災害時や商店街、地域の街づくり、福祉関連などで活動されてる多くのNPO法人の存在もその事に繋がっていると思い始め、気になったので先日少し調べてみました。
するとあるはあるは、想像以上に多くの活動がある事がわかりビックリ!
「官」のていたらくを嘆きたい気持ちはもちろんありますが、身近かな所の小さな発想がより広範な公共性を獲得しつつある、そんな気にさせてくれました。
内閣府のNPO法人を調べるHPは次の通りです。
http://www.npo-homepage.go.jp/

07.08.05