■ MAE today この欄には当研究所の近況や、今思うことなどを概ね1回/月のペースで気ままに書いていこうと思っています。どうぞお気軽にお読みください。 → MAE board |
05.04:ファンになってしまいました。 上野教授! 一度読もう、読まないといけない、と思っていた本をやっと読みました。 確かに家族が変わりそのハコである住宅も少しずつ変わってきてると感じるのですが、教授も言われるようにメーカー住宅や共同住宅はいまだにnの数に価値をおくnLDKユニットがほとんどであり、その集合として密室ユニットが均一に反復並列する様もいっこうに変わろうとしない。そこのところは大いに問題意識を共有するところで、別の本「51C・家族を容れるハコの戦後と現在」においても真剣に議論されている通り、責任がどこにあろうと改善して行かなければならない。しかし一つだけ教授の主張に抵抗を感じる部分があるのです。 「家族家族と言っても全員が一緒に暮らすのは人生の1/3程度であるし、年老いても家族が介護してくれる保証もなく、母子家庭なども当たり前の時代であり、要は一人でいかに暮らすか、つまり子育ての保母さん、介護のヘルパーさんなど他人といかに暮らすかを考えないといけない」としてそのような住宅を造っていかないといけない、と続くのです。 ご指摘は建築のテーマとしては非常に興味深いのですが、しかしそれは個別解であり一般解としてのモデルを考えるためには共に住むユニットのあり方がそれで良いのかともう一度考えないといけないと思うのです。 05.04.01 |