■ MAE today

この欄には当研究所の近況や、今思うことなどを概ね1回/月のペースで気ままに書いていこうと思っています。どうぞお気軽にお読みください。    → MAE board

04.07:みなさんの近くでもうるさいですか?(04.09.23修正)

道路工事

選挙もうるさいけど道路工事もうるさい!
いきなりこんな調子で恐縮ですが、家の前がまた道路工事です。ここ数年ひっきりなしに工事案内がポストに入ります。え?また?
なんで何回も道路をめくらなくて済むように計画しないのか、なんて揶揄的に思いながらも年度末なんてもう恒例で当たり前のように受け取ってしまってるところもあります。近くの2号線などは考えてみれば私が子供の頃からずーと工事中なんです。

ある考えのもと都市の環境をより良いものに、より理想に近い状態に持っていくいために工事をするのでしょうが、比喩的に言えば10年もの長期の工事で整備された環境が、ものの2〜3年でまた工事されるのです。結果としての安定した期間とその過度期としての工事期間とのバランスがあまりにもおかしい、そう思わざるを得ない状態です。安定した環境づくりとはそんなに難しいものなんでしょうか?いやいや、やはり計画性の無さの方が眼についてなりません。

我が身に振り返って建築の場合はどうか。
個々の建物では分かりやすい。例えば住宅などは半年ほどの工事期間の後、その成果は何十年と続きます。計画不足で次から次と改修が行われるのなら別ですが、まずは道路工事と比べて実にまともです。

しかし次に街並みや都市など、より広範な環境を考えたときどうなのか?
どこまでを全体と見るかで判断が分かれてくるとは思いますが、環境としての広がりを盛り込んだ計画の成果というのは一つの建物が出来ただけでは完成しないし、すべてが同時進行というのも普通考えられない。つまりどこかが道路工事のように工事中で、そう言う進行形の中でどのように良好な環境を造っていくか?

安定した環境。その意味ではやはり過去を愛おしく感じてしまいますが、時は常にing、進行形なので、今この現在に当たり前のように思って気付かないものの内にも、将来の安定を支える貴重で実になる営みがあるはずなのです。
それを発見できるかどうか。 そしてそれに自分が従事しているかどうか。
そんな事がこの騒音の中で気になったりします。

04.06.30 04.09.23