■ MAE today

この欄には当研究所の近況や、今思うことなどを概ね1回/月のペースで気ままに書いていこうと思っています。どうぞお気軽にお読みください。    → MAE board

02.11:急に寒くなりました。あっという間に師走でしょうね。いったん別稿をUPしましたがどうも場所が違う気がして書き直しました。(04.06.30加筆修正 )

建築プロデュース

最近家を建てようとする人をサポートするWEBサイトが数多くあるのをご存じですか?
年代層によって傾向が違うと思いますが、家を建てようと思ったらまずハウスメーカーの住宅展示場やショールームを見に行く人々がほとんどだったと思うのですが、最近はまずそのようなWEBサイトで知識を付け、そこの紹介サービスのなかで、建築家に依頼するコースを利用する人たちが増えてきているそうです。
もっと端的に建築家を紹介するだけのサイトもあり、家造りの選択肢の中に「建築家と創る家」も定着しつつあるな、と感じたりしています。

当研究所もいくつか登録しており、いままで問い合わせをいただいたり成約に至ったものもありますので、この動きは基本的に歓迎なのですが、サイトによっては建築家をお抱え設計士のように扱ったり、また注文する側も単にファッションのように理解していたりするところもあり、これは気を付けてお付き合いしないといけないな、と思ったりしています。

家を造るなら建築家に頼むのが一番である、とは私は思っておりません。
ただし、「現時点では」と付け加えさせていただきます。
家というのは本当に個性的であり常に特殊解であり、まずは住み手の意志、意向ありきのものです。それによっては建売やメーカーハウスの方が現物で確認できるメリットもありその人にとって良い家の場合があると思います。
相性と言った人間関係のウェイトも大きいと思います。

一般的に言われるように、今の我が国では大きく、大工さん(工務店)、プレハブメーカー、建売、そして建築家(設計士)という四つの選択肢があるわけですが、結局はそれぞれの正しい理解がまずあって、その上で建てる人の意志や意向に沿って一番相応しい方向付けがなされるべきだと考えます。 冒頭の「建築プロデュース」なる仕事もそう言うサポートであって欲しいと思うのです。

まだまだ過度期でいろんな試みが続けられていくと思いますが、そのあとにどのように収束していくのか。
お互いに排他的になるのではなくそれぞれの良さが総合化されていくような、そのような方向がまずは必要なのではないかと思うのですが。それは結局は家造りにはやはり建築家が必要である、という認識になってくると思うのですが。
みなさまのご意見をお待ちしています。

02.11.11 04.06.30加筆修正