■ MAE today

この欄には当研究所の近況や、今思うことなどを概ね1回/月のペースで気ままに書いていこうと思っています。どうぞお気軽にお読みください。    → MAE board

01.05:バタバタして一月空けてしまいました。スミマセン。

ポール・アンドリュー

ヨーロッパへ行って来ました。
関空出発なので久しぶりにレンゾピアノの空港を体験してきました。竣工からもうそこそこの年月が経つはずですがその空間、構造、設備が一体となったデザインは未だに新鮮で心地よい刺激を受けテイクオフいたしました。パリ経由で行ったので、帰りはシャルルドゴール空港2のTerminal:Fでこれも素晴らしくてっきりレンゾピアノと思いましたがポール・アンドリューの最新作でした。既に雑誌などでご存じなのかもしれませんが、素晴らしかったのでここで少し紹介します。

まずコンクリートシェル状の無柱空間が印象的です。

光が抑制されたコンクリート打ち放しは桟木のような棒状の型枠のようで、柔らかい表情がありました。しかし構造はあくまで鉄骨造でこのコンクリートは仕上げ材料のようです。 (ご存じの方があれば教えて下さい)
そのシェルの切れ目から太陽光が降り注ぐのですが、それがそのまま出発ウイングへ延びていきガラス張りの温室のような空間と繋がっていきます。(4月と言えど暑かったです)

コンクリートとガラス、閉鎖感と開放感、シェルターのような重量 感と外部と一体となった透明感とが心地よい対比となってダイナミックな体験をさせてくれます。
どちらももう定番のような流線型の形態を持ち、繊細できれいなディテールに支えられた素晴らしいインテリアでした。 帰国時にもう一度関空を経験するとその部材が実に骨太に見え少々イメージが変わり、あのパリの空港にヨーロピアンのデザインエッセンスが詰まってるようでより新鮮な思いで帰って参りました。

建築家の構想力をその建設に携わった全ての人々が推進し、空間、構造、設備がその境目を越え、丁寧に丁寧に作られた素晴らしさは 羨ましくも刺激的なものでした。

もう少し写真を見たい人は →→→ こちらへ

*16.05.26
今更ながらですが当初レンゾピアノ設計と大きな勘違いをしていました。正しくはポール・アンドリューのようです。すみませんでした。

01.05.05